電力会社における鉄塔の電力計測
【電力会社が悩む遠隔監視と正確なデータの可視化】
電力会社において、鉄塔の電力の計測は重要な役割を果たしています。
鉄塔を通じて送電される電力の量を正確に把握し、異常な変動を早期に検知・対応することで、事故や故障、停電を防ぎます。
また、電力の流れを監視し、送電ロスを最小限に抑えることで、効率的な電力供給を確保します。
今回は、鉄塔から管理室までを有線で接続し、現地で稼働状況を把握していた電力会社様がKES IoT Logicを導入し、データをクラウドサービスへ送信し遠隔監視を実現した事例を紹介します。
【アナログメーターを使用したデータ収集の課題】
・精度の低下
目視でアナログメーターを読み取ると誤差が生まれ、小さな変化を正確に測定することは難しいです。
また、データの収集や管理が手動で行われることが多いため、効率的なデータ管理が難しく、手動でのデータ入力や記録は時間がかかり、ヒューマンエラーのリスクも高まっていました。
・遠隔監視の欠如
アナログメーターでは遠隔での電力監視が困難となり、異常が発生した際は迅速な対応が遅れる可能性があるため、遠隔でのデータ取得を行い、異常を即座に検知して対応することが必要でした。
・データの可視化が難しい
アナログメーターではデータの可視化が難しく、電力使用状況をグラフやチャートで直感的に把握することが困難であるため、データを簡単に可視化し、分析することで、電力使用の無駄を発見しやすくする必要がありました。
これらの課題に対する解決策として、KES IoT Logicを導入し、鉄塔の電力をAzureに送信することで、リアルタイムに電力の状況を把握する監視システムの構築を実現しました。
【KES IoT Logic の導入】
(導入前の構成図)
(導入後の構成図)
PLCに集約した計測データを、KES IoT Logicを経由してAzureにデータを送信することで、複数の鉄塔の電力情報を24時間、リアルタイムに遠隔監視でき、一元管理を行えます。
今回の事例ではアナログメーターで確認していた稼働状況をデジタル化することで社外からの管理が可能となりました。
【まとめ】
電力をデジタルでリアルタイムに遠隔監視し、微細な電力変動を正確に捉えることで、異常の早期発見が可能となり、迅速な対応が行えます。
また、収集したデータの解析により、故障の予知を行うことができ、問題発生前にメンテナンスを実施することで、定期的なメンテナンスの頻度の削減が期待されます。
さらに、データをAzureに送信し情報の可視化ができたことで、電力使用の無駄を把握し、コストの削減が可能となります。